JOURNAL規格サイズを超える3D造形の作り方
イメージした造形がそのまま出力されるため、表現の幅がぐんと広がる3Dプリンター。
弊社にもインスタレーションやオブジェなど様々なご相談をいただきますが、中にはプリンターの最大出力サイズを超える大きな造形のご依頼もあります。
そんなときに弊社がどのようなご提案をしているかご紹介したいと思います。
よく発生する「出力サイズ足りない問題」
弊社が所有するフルカラー3Dプリンターの最大出力サイズは203mm、大型のプリンターでは1800mmです。
各プリンターの詳細はこちらの記事をご参照ください。
こちらの記事でも説明していますが、フルカラー3Dプリンターのメリットは以下のとおりです。
- 着色された状態で出力されること
- 繊細で細やかな形や複雑な色の配置にも対応できること
何色も使うカラフルな造形には、大型プリンターよりもフルカラープリンターが適していますが、一方で出力可能サイズが比較的小さいという問題があります。
一見、「じゃあフルカラーで大きな3D造形は作れないの?」と思ってしまいますが、大丈夫です。
弊社では大きさが足りないとき、複数のパーツを組み合わせるご提案をしています。
データの設計が肝!パーツを接合させる方法
弊社ショールームのオープンに向けて製作された展示品を例にご説明します。
今回は直径300mm程度のガーベラの花をモデリングしました。
まずは、どこでパーツ分けするのがベストかを検証し、接合部分にツメがついたパーツをモデリングします。
こちらの作品では、茎を中央で2つに分けることにしました。その際、片方の茎の接合部には凸のツメを、もう片方に凹の穴を設計することで、組み合わせるとピッタリと嵌る仕様にしています。
接合部分の節目が気になる場合はタッチアップ等の修正もできますが、なるべく違和感のない箇所で接合するように調整しています。
もちろんツメを作らずに造形し、あとから断面同士を接着するのも一つの方法です。しかし接着時にズレてしまうリスクが伴うほか、乾燥時にしっかりと固定できる環境が必要です。
一方でデータ設計時にツメを作るなどの調整さえできれば、そういった出力後に必要な手間を減らして、スピーディーに仕上げることが可能になります。
日の出工芸の3D造形サービス
「サイズが足りないなら組み合わせればいい」というのは単純な話ですが、どこで分割するべきか、どの方向から印刷をするべきか、などなど実は考えることがたくさんあります。
最適解を瞬時に判断し、ご提案に繋げられるかがクリエイターの腕の見せ所です。
弊社では3Dモデリングから出力までを一貫して担当するクリエイターが在籍していますので、安心してお任せいただけます。
▼ご相談は3D造形の担当者まで直接ご連絡ください
担当 アートプロダクトチーム 佐藤 貴光
電話:080-4501-3280
mail:satou@hinode-gr.jp