JOURNAL【燃えない・狂わない】木材に代わる装飾材向きの建材とは
「内装用の壁面装飾パネルやモールディングに木材を使いたい」というご要望をいただくことがあります。
木材特有の自然な風合いや色、木目の柄は美しく、昔から人気が高い建材です。
しかし木は『燃える』『狂う』『腐る』の性質を持つため、装飾材としては機能的に少々不便なところがあります。
そこで弊社ではデザインパネルやモールディングのメイン基材として『無機質系人造木材』の採用を提唱しています。
本記事では『無機質系人造木材』と一般的な『木材』との違いをご紹介いたします。
無機質系人造木材とは?
けい酸カルシウムの結晶であるゾノトライトを主成分とし、合成樹脂、ガラス繊維などから成る無機質ベースの成形板です。
木材の三大欠点といわれている『燃える』『狂う』『腐る』を克服した、優れた加工性を備えた不燃材です。
優れた加工性とは?
たとえば・・・
▼和風なデザインも、丸みを帯びた地球儀も、立体的に表現できます。
▼壁面に水面を再現し、ひろがっていく波紋を創り出すこともできます。
木材と比べた時のメリット・デメリットは?
無機質系人造木材と木材の特徴 比較表
無機質系人造木材 | 木材 | |
---|---|---|
加工のしやすさ | NC切削機で削りやすいため 製作時間が短縮できる | NC切削機で削りづらく 製作に時間がかかる |
不燃性 | 不燃 | 可燃 |
寸法性能 | 狂わない | 狂う |
腐食性 | なし | あり |
屋外使用 | 不可 | 可 |
強度 | 弱い | 強い |
■メリット
- 繊維方向や節がなく加工性が高い
- 寸法変化・経年劣化が極めて少ない
- 優れた防火性能(不燃仕様)
- 厚みのバリエーションが豊富
■デメリット
- 水濡れに弱い
- 屋外に使用できない
- 欠けやすいため運搬時や設置箇所に注意が必要
自然的な柔らかで温かみのある表現をしたい場合は『木材』、
より繊細で複雑な形を表現したいときや不燃仕様が必須の場合は『無機質系人造木材』
というように、用途によって使い分けてはいかがでしょうか?
まとめ
無機質系人造木材は加工性に優れた材料です。
不燃性を備えているので、内装制限を受ける箇所にもお使いいただけます。
弊社はNC工作機械による切削加工で様々なデザインを立体的に表現しています。
所有する刃物は150種類を超え、経験豊富な熟練工がオペレーションを担っています。
そのため、他社では再現が難しいとお断りされたデザインでも弊社でなら製作できることがございます。
「こんなデザインは再現できるだろうか?」といったご相談だけでも喜んで承ります。
気になる点、製作に関するご相談など、小さなことでもお気軽にお問い合わせください。